第一回:昭和初期の札入れを作ってみせましょう
会長と一緒に始める独学レザークラフトのコーナー皆様の興味関心を頂き、ありがとうございます。
今回、知り合いの女性の方(私の先輩になるのですが・・・)からこんな依頼を頂きました。
「嫁いで間もなく亡くなった義父の札入れを何とかして欲しい・・・」
それがこちら。
非常に薄いカウハイドにあて布してパイピングされている札入れ。昔三越で購入された品物らしいのですが、革の損傷激しく触るのもオソロオソロの状態。状況をお伝えすると、
「じゃぁ~、同じ型で作ってよ。レザークラフト始めたんでしょ?なかなかの出来だし」
マジっすか?(_´Д`)ノ~
素人で独学なんですが・・・。でも先輩が元気になるならばと今回制作することに。寸法を計測して製図を作成して型紙を起こす。計5枚とシンプルなパーツです。レザーの端切れを切り抜くとこんな感じ。
「経年変化するようにしてよ。会長でしょ(笑)?」
ヾ(゚д゚;) ゴッ、ゴメンと言うことで制作費用(材料費)を頂き、ちゃんとできる限り高級な素材で経年変化することを想定に制作することにしました。
パーツに切り分けて制作開始。
一番上だけカードケースになっているようなので、オリジナルと同じところを縫い付ける準備をば。
オリジナルはミシン縫いですが、私はハンドソーイングであるため、布が適さない。お洒落な先輩なので、裏地には真っ赤なゴートスキン(山羊皮)を貼り付けることに。型紙より大きめにカットして貼り付けて型紙どおり切り抜きます。これが正しい方法かどうかは分かりません。だって独学だもん。
コバ処理してないので、輪郭はぼやけてますが、オリジナルと一応同じ構造に。
ステッチは裏地と併せて真っ赤な糸を使ってます。栃木レザーは使い込むと綺麗な飴色になるはずなので、使い込んで美しくなるでしょう。
構造は簡単なので、仕上げを頑張らないと。